七転び、いやそれ以上。後編

2020年11月21日土曜日

新メイン世帯 茶番

それでは後編。
ヴァンジェとバノッサがお話し中。
「一人でメンテも大変だろ、オレもやれる事は手伝うから言ってくれよな」
「ありがとう、そろそろ設備のアップグレードをしていきたいと思っているんだ」
「どこから手を付けていくんだ?」
「うーん…まずはコンロや洗濯機・乾燥機か。火事が怖いからな」
(乾燥機…火事…うっ頭が…)
「どうかしたのか?」
「いんや、何でもねーよ。複雑そうなのはアルトに頼もうぜ、あいつ器用だし」
「そうだな、ちょっと頼んでみるとしよう」
子育てデータで乾燥機の火事に二回も見舞われ、そのうち一回は黒焦げになったヴァンジェとテストプレイで二回も料理中に火事を起こして真っ黒になったバノッサ。火事は本当に怖い…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル。
そんな事を話されているとも知らないアルトが帰宅、昇進を勝ち取り熱っぽいのも無くなってるけど体調はどうかなー?
「げほっ、ごほ…」
あ、これはダメそうだ。
じゃあ治療薬を買いまして、一応人数分。
グイッっといっておこう、キラキラっとしたものに包まれて回復するアルト。
気分はどうかな?
「…スッキリした」
この世界の薬は即効性、羨ましいけど副作用とかはないんだろうか…。

あーーーっと、バノッサが転んだ!!今日はないと思っていたのに!(大歓喜)
「うぅ…」
……みんな同じように転んでいるのに、何でバノッサだけこんなにエロいのか←
きゅぴーーん!!(第六感SE)
「バノッサがピンチの予感…」
バノッサが転んでいたせいなのか、後から来たマーレは転ばずに通過出来た。これって必ず転ぶんじゃなくて運も絡んでいたりする?
マーレは部屋に戻ってようやくステレオを起動、好きな音楽で癒されておくれ。
バノッサが転んだ付近でお話しするヴァンジェとムスターファ、目的地が泥水に近かったからか二人とも小走りする事なく泥水を超えた。
そういえば今日はヴァンジェ転んでないな…。
ラピッツが帰宅ー、初出勤はどうだったかな。
「集中して色んな事が出来たぜ、まさに俺向きの職場だな」
良かった良かった、覗きにいくのが楽しみだわ。
「それより顕微鏡買ってくんねー?」
いやーー、あれ大きいからなぁ…。部屋に置けるサイズの機械で我慢して。
未だにキャリアの決まらない三人、バノッサは自宅で仕事してもいいだろうけどこの二人はどうしようかな。
暗くなりかけた所に小さな来訪者ビリーちゃん、子育てスキルがあるからなのか幼稚持ちだからかムスターファが話しかけにきた。
それにしても男だらけの世帯に一人で来るとは勇気のあるお嬢ちゃんだ、ジッチャマバッチャマの評判のおかげなのかな。
楽しそうに映画に夢中になっているバノッサ。
「…あんな風に撮りたかった」
テストプレイ時大学でバノッサやマーレと一緒に卒業出来なかったのを思い出して渋い顔になるアルト、まさか二人と単位数が違うなんて思わなかったんや…許しておくれ…。
お部屋に戻るラピッツ。こんな澄ました顔をしているけど、転んでいるのは知っているからな。
「言わなきゃバレなかっただろ!」
いや、そこにハッキリと足跡残ってるし…。
マーレはストレス緩和中、早くお気楽取ってあげたいなー。
ヴァンエジェも音楽の補給、指でリズム取ってるのが音楽好きっぽくていいよなぁ。
「ふんふーん…」
マーレもやってたけどヴァンジェのがしっくりくるのは何でかな。
可愛いムスターファと可愛い猫ポストと可愛い傘、全部合わさると最強である。
アルトはデスクのお掃除…これは朝にも見かけたような。
「うっ…!」
部屋に戻る途中で転んでしまうアルト。
顔がもう何というか…一周回って可愛すぎて尊い。
こちらは久しぶりに錬金術、この大釜だと複数人で出来てしまうのありがたい。
「オレ、こういうの苦手だ。覚えられない」
「これも回数こなせばどうにかなるんじゃねーの?」
「そうかな?」
「考えすぎは良くないぜ、軽い気持ちでやっておけばいーんだって」
「わかった」
子育てデータでも一緒に錬金術をやってもらったけど、ヴァンジェが2個覚えてもムスターファは覚えるか覚えないかって確率だったのでどうなるのかハラハラ。
マーレはもう就寝時間、朝が早いからどうしても早寝になってしまう。
健康的でいいんだけどみんなと絡めないのが寂しい、早く昇進してお休みが増えますように。
アルトが飲み終わったコップを持って食洗器へ。小走りなのに転ばない、これどういう基準で転ぶのかなぁ…。
ビリーちゃんはバノッサとお話していた、こんな時間だけど大丈夫?お父さんとお母さん心配してない?門限あるなら代わりに謝ってあげるからね。

そして唐突にポップアップ。
これにはこっちもビックリ、おめでとうムスターファ!
「え…?覚えた」
「ホレみろ、簡単に覚えられたじゃねーか」
「欲求まみれの薬」はその名の通り、あらゆる欲求を満たす薬らしい。一人一個は持たせたいから頑張ろうね。
ラピッツはテレビ鑑賞中、この番組も見たことないなぁ。テレビを見てる連中に夢中になってて覚えてないっていうのもありそうだけど…。
それにしても白衣かぁ、裏で作ったおっさんラピッツ(45歳/TwitterとTumblrに放置)を思い出すな…アレはアレで好みの塊だった。
「未来やパラレルワールドの話より今だ、現在!なう!今の俺をもっと男らしくしろ」
そんな予定はございません。
「…こんな時間に子供」
そうだね、もう22時になるもんなぁ。さすがにアルトも心配になってしまうよう。
その時、バノッサが頭を抑えて痛そうに。
「だいじょうぶ?」
「ああ…大丈夫、心配いらないよ」
バノッサも風邪を引いているのかな?気のせいならいいんだけど。
その後ビリーちゃんはお帰りに、バノッサは元気に映画を観る。
「先寝るぞー、お前も早く寝ておかないと体調崩すかもしれねーぞ?」
「そうならないようには気を付けるよ、おやすみ」
しかし映画を観ながらのご飯は遅く、既に午前一時近くなのにまだ減らない。
そして再びの頭痛。
「…うっ、やっぱり痛い」
破裂とか尋常じゃないんですけどー!頭痛ってそういうのなの?リアルでちょくちょくなるけど怖いじゃないか!
とりあえずご飯を食べ終わってから治療薬を飲もうね、買っておいて良かった。
治療薬を飲んでスッキリ、頭の痛みは引いたみたいだね。
「でも何だか体が痛いな、転んでぶつけたせいか…」
それって節々が痛い、とかじゃないよね?寝て起きたらどうなっているのやら。




SSに収めた分だけでも全員合わせて9回も転んだ4日目、ヴァンジェだけは転ばず奇跡の一人勝ち。
体調不良になる子もチラホラと出てきて、これはこれで目が離せない感じである。


とりあえず明日には良くなっていますようにー!!!










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